アジアで犬に噛まれない方法100

マレーシア留学で考えたこと

人生に、留学に期待するな。

高校時代の先生が人生に期待するなという言葉を言っていた。初めは意味が分からなかったが最近になってやっと意味がわかった気がする。
当時は随分悲観的なことを言うひとだ、近づかんとこ、と思ったが。
 
期待は「待」の字がはいっていることからわかるように期して待つということかと気づいた。当の本人は希望に満ちあふれているかも知れないが、待っているだけなのだ。
期して待っているだけでは何も起こらない。そのことはここ数年でよく分かった。
 

「期待」していた高校時代

思えば高校生の時は期待していた。山奥の高校で、周りには何もなかった。自分にもあまり熱意もスキルも楽しさも何もなかった。
 
大学に期待していた。田舎で大学はなかったから大学生は見たことがなかったけど、大学に行けば、大学ではきっと「楽しい」生活が待っている。つまらない生活から抜け出せる。高校では勉強ばかりしていた。一年生の秋からほとんど毎日放課後は自習室に行った。いい大学に入ろう。学生団体に入って大きいことしよう。日本全国を飛び回る人間になるんだ。
 
大学に入って1ヶ月でその期待は幻だと分かった。大学という環境に期待して待っていただけだった。
環境に任せて待っているだけでは何も起こらないということに気づいて、国際系の学生団体に入り、結果的には全国規模で活動するという目標を達成した。
 
真の目標はつまらない生活から抜け出すこと。全国規模で活動すれば楽しい!何か変わる!と思って活動をやっていた。最初は楽しく、刺激的だったがそれだけでは徐々に飽きてきた。
 

東南アジアとの出会い

大学1年生の春休みにカンボジアへ行った。サムライカレープロジェクトで。
めちゃくちゃ刺激的だった。ベトナムにも一人で行った。勢いがあった。欲望に素直になり、やりたいことはやるようになった。
学生団体を辞めた。そして欲望のまま海外に突き進んだ。海外に行くことに楽しみの期待を押しつけた。
 

環境に期待するな

期待していては駄目だと気づかされた2回目の時期はここだ。大学2年生。環境を変えれば楽しくなるんだ!と思って出てきたが、自分には今までいた学生団体のコミュティーの外には何もない。
インターンをしようにも、新しいコミュニティーに入るにも、新しい経験をするためにもスキルや実績や、具体的に掴みたい物がなければ何も起こらない。この時期はそれで何度失敗しただろうか。新しい機会に申し込んでは何度も落とされた。自分に絶望した時期。
 
そんななかタイとラオスに行ってみた。東南アジアにいる僕はいきいきしているということを再確認した。日本に帰ればいつもと同じ生活が待っているけども。
↓タイとラオスの国境であるメコン川にしずむ夕日。これを見ている時に自分には東南アジアが合っていると確信した。
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自分で切り開かなくてはならない

そんな悩んでいたときにケツを叩いてくれたのは高校時代からの友人だ。本人には自覚がないかも知れないが、彼のアドバイスが僕にはこう聞こえた「人生に期待するな、留学へ行け」。
 
自分のフィールドに住むため、マレーシアへの交換留学を決めた。そこからは自分の掴みたいものが徐々に具体化されていき、自分のやりたいことができるチャンスを次々と掴むことができた。
生で異文化を見たい、体験したい。俺は好奇心が強く、それを行動にすぐに移せる人間だ。そう訴え続けた。
するとインドネシアでの教育、宗教を学ぶプログラムや中国へ大学生100人で向かうプログラムなど様々な機会を掴めるようになった。
そしてまだ見ぬマレーシアで、さらにチャンスを掴んでいきたい。
 

人生に期待するな。

それは待っているだけでは何も起こらないということだ。自分で掴みに行って、自分で切り開かなければなにも起こらない人生になる。
まだ留学に期待してしまっている自分もいるが、自戒を込めて。
人生に、留学に期待するな。